今年もウイーンからワイナリーZahelの醸造責任者、アレクサンダー・ツァーヘル氏を迎え
ホイリゲ解禁パーティーを開催いたしました。
ホイリゲとはオーストリアの新酒の事を指し、毎年11月11日に解禁日を迎えるワインです。
他に、自家製のワインを提供する居酒屋の事を指し、本場ウイーンには、伝統的なホイリゲが多く存在します。
今年は、Zahelが日本にホイリゲを紹介して10年
そして、私たち「すみや亀峰菴」にホイリゲのプロモーションに来るのは今年で5年目になります。
ワインの話しを交えながら、皆さん思い思いの時を過ごし、ゆるやかな時間が流れます。
パーティーのビュッフェでは、和の食材とオーストリアワインを合わせて楽しんで頂けるアイテムと
Zahelのホイリゲ(居酒屋)のレシピからピックアップしたいくつかのアイテムで、
ホイリゲ(新酒)のほかにも、Zahelの他のワインともお楽しみいただきました。
今回私のこだわったビュッフェアイテムは「ブリの押し寿司」
今年初リリースされた赤のホイリゲに合わせて考案いたしました。
ちょうど赤のホイリゲを試飲する際に、富山の「ぶりかま弁当」と言う駅弁を食べておりまして、
ぶりかまの持つ脂の旨みと、程よい照りの付け具合
粉山椒の風味、生姜の辛味と酸味、酢飯の酸味、
そして、駅弁は常温で食べるといった条件が美味くマッチしており、
今年初めてリリースされた赤の新酒にピッタリと当てはまったのです。
ですので、この感覚を皆様にも知っていただきたく、ビュッフェ用にアレンジしてみました。
良く脂の乗ったブリを焙ってフレーク状にしたものを、紅生姜をはさんだ酢飯の上に載せて押し固める。
ツメを刷毛で塗り、粉山椒を少しかけていただく。
口の中に広がる余韻に、赤ワインのフレーバーが加わると、
「和食とワイン・・良いな」とつくづく感じます。
もう一つ特筆すべきビュッフェアイテムが、当日お客様に最も人気のあった「アンタレスクグロフ」
こちらは、Zahelのホイリゲのレシピで紹介されていたもので、
Zahelの最上級の赤ワイン「アンタレス」を惜しみなく使用したクグロフです。
チョコレートの程よい甘さの中に広がる、ナッツとワインのほろ苦さのバランスがまさに絶妙で
「こんなにもワインにあうスイーツがあるんだ」と、私も含め、お客様も大絶賛。
当菴調理場の若い女性スタッフが丹精込めて作り上げました。
あまりにも好評でしたので、何とか商品化にこぎつけて、ワインとセットで売ろうかなと思案中です。
このように、おいしいワインと食べ物に囲まれて、
アレックスの陽気なトーク、美しい音楽とともに、終始和やかに会を進めることが出来ました。
京都の秋はお客様も多く、中にはワインには殆ど馴染みのない方もいらっしゃいます。
そのような方たちも、テイスティングや、ワインの説明を聞いていただくことで、
すっかりホイリゲの魅力にはまっていただき、お食事中や、お土産にたくさんお買い求めいただけました。
また、来年もアレックスにお越しいただけることになっております。
その際はより多くの方に、ホイリゲを始め、オーストリアワインの魅力に触れていただきたいと思います。