先日より新しくお野菜のお取引をさせていただいております、369商店さん。(みろくしょうてんと読みます)
そちらでは、亀岡やお隣の南丹地域で、無農薬や有機栽培にこだわった農家さんの作った野菜を取り扱われてます。
すみや亀峰菴でも、朝食を中心に地元の有機野菜を使っており、野菜本来の甘さや、味わいを多くのお客様に楽しんでいただいてます。
これらの美味しい野菜はいったいどのような方によって、どうやって作られているのだろうか・・
興味津々で、かつ多くの人に彼らのこだわりや思想をお伝えすることも旅館の使命かと思い、
生産者さんを訪問することにいたしました。
第1回目は 亀岡市の旭町で無肥料栽培をされている「とうかげん」の平井さんを訪ねました。。
こちらではこれまでに、緑なす 大倉ネギ レタス おくら 隠元 トマトなどなどを納品していただきました。
保津川の東側は亀岡でもより長閑な景観が広がっています。
田んぼや畑がいくつも連なる中に、とうかげんの平井さんが出迎えてくれました。
畑を見ただけで、すぐに他の畑との違いが判りました。
その畑には全く人工物がないのです。ビニールハウスもビニールシートも、支柱もなく、
畑を耕す機械もない。基本的にすべての工程を手作業でされているのです。
排水用の溝もスコップで掘ってあり、レイアウトも縦横無尽。
無肥料ってどういうこと??
無農薬という言葉はよく聞くのですが、そう言えば「無肥料」ってあまり聞かない言葉ですよね。
畑の持つポテンシャルと、作物そのものの生命力を信じて、外部からは何も加えずに育てる方法だそうです。
作物の成長に必要な有機物は全て畑の中で賄う。
雑草や残草を再び土に還すことにより、肥料に頼らなくても十分に必要な有機物は賄えるとのこと。
種取りによって、畑の個性を活かし、守る
「種取り」という聞きなれない言葉。
要するに作物を種が出来るまで成長させて、そこから種を採取し、次期の栽培に使用するということです。
ごくごく自然なことだと思ってしまいますが、実はこれほとんどの農家さんが行っていない事なんです。
多くの生産者は種やさんや苗やさんで購入したものを蒔いたり植えたりして作物を育てているのです。
それではなぜ平井さんは「種取り」をするのか。
「その畑で育った野菜の作った種を使うことで、よりその畑にあった野菜が出来るのです」
なるほど確かに、せっかくの素晴らしい畑で作るのだから、種の出所も極めて大事なことなのだなと思いました。
1回目からとてもインパクトのある訪問となりました。
ちなみに平井さん宅では、野菜のほかにも醤油も味噌もパンも蜂蜜もなんでも自家製なのだそうです。
超自然派の方が作る、自然の恵みいっぱいの野菜たち。
ぜひ皆様にも当菴で味わっていただきたいです。