中央にどっかりと座る弁柄色のおくどさん(かまど)は、
すみや亀峰菴のダイニング「旬膳瑞禾」のシンボル的存在です。
年を経て良く磨きがかかりアジも出てきました。
でも少し仕上げの弁柄の化粧が剥がれてきたので、京都の左官「しっくい浅原」に補修を依頼。
使い込んでいる部分との色合わせは難しいことですが、浅原さんと矢野さんにお任せしました。
京都の台所は”はしり”とか”走りもと”と呼ばれます。
京都の民家の走りもとは、土間におくどさんがあり、火の用心の愛宕山のお札が貼られています。
Dining「旬膳 瑞禾」は、昔の台所を今に再現し食事処に設えました。
歳月が経っても、アジがでて、古くささを感じないように・・・
最新の、斬新な、モノやコトばかりが良いのではさみしいことです。古き良きものを大切にを考えて・・
四連のおくどさんと、二連に焼き台付きのおくどさんは、土佐漆喰磨き
着工から仕上げまで3ヵ月を要しました 9年前のことです。
中塗り、本塗り、月日をかけ乾くのを待ちながら・・・、仕上げは一気に一日で5人がかりで行われました。 色は、自然の色の中からと渋い弁柄色をお願いし、色合わせを何回か重ねました。
仕上げ 磨きの手こすりの段階で、期せずして弁柄に混ぜた藍が朱い色の間からじわりと浮きだし美しい模様が出て、職人さん達からは驚きの声が上がりました。 渋い朱で・・とお願いした巧妙で、嬉しい驚きでした。 建築の際には「CONFORT」No.96 特集 土と左官の力 にも掲載されました。
今回は、化粧の弁柄が剥がれたところを部分的に直していただきました。
最後はやはり手で磨き上げて終了です。
先日16日、館内メンテナンスの為お休みをいただき、翌日17日との2日間で補修していただきました。
浅原さんありがとうございました。
お正月を前に、お色直し完了です。